【ビタミンC】風邪の予防から回復促進まで!おすすめは「高濃度ビタミンC点滴」

ビタミンCといえば、身体に良い、風邪対策、といったイメージがありますよね。しかし、具体的にどのように私たちの健康と関係しているのかよく知らない、という方も多いのではないでしょうか。 私たちの健康維持において大切な役割を持つビタミンCですが、人間は体内で生成することができません。身体の様々な機能を正常に保ち、風邪などの病気から身体を守るためにも、体外から摂取する必要があるのです。

ビタミンCは野菜や果物などの食事やサプリメントでも摂取が一般的ですが、最もおすすめなのは「高濃度ビタミンC点滴」。この記事では、高濃度ビタミンC点滴がおすすめな理由や、気になる効果、料金、注意点などを詳しく紹介していきます。


風邪とビタミンCの関係


ビタミンCと風邪などのウイルス性疾患にはかなり強い関係があります。身体の中には、ウイルスや細菌を排除する働きのある白血球がありますが、白血球の中にはビタミンCが多く貯蔵されています。風邪をひくとこのビタミンCの濃度が下がってしまい、回復するとまた濃度がもとに戻ります。

身体がビタミンC不足の状態になると、免疫力が低下し風邪をひきやすくなるという研究結果があります。風邪をひきやすい人は、白血球中のビタミンC濃度が低いというデータもあります。

「風邪にビタミンCが効くの?」と疑問に思う方もいると思います。これについては、フィンランドのヘルシンキ大学公衆衛生学のヘミラ教授がコクランレビューに掲載した総説が参考になります。(1) ヘミラ教授は様々な研究結果から、「ビタミンCを常時補充した試験で、風邪の罹病期間および重症度に対するビタミンCの一貫した効果が認められました。さらに低コストで安全です。」と結論付けています。

次に、カナダのトロント大学疫学部門のアンダーソン教授は、風邪の初日にビタミンCを経口で4g摂取した群と8g摂取した群に分けて比較しました。プラセボ群の有症状期間が3.52日、ビタミンCの4g摂取群は3.17日、8g摂取群では2.86日と有意な期間の短縮がみられ、高用量のビタミンCの効果を認めています。(2)

1975年、アメリカ国立衛生研究所のカロウスキー博士は1日1gのビタミンCを9ヶ月間摂取したグループで風邪に罹患したのは34%と、プラセボ群の44%よりも有意に少なかったことを米国医師会雑誌(JAMA)に発表しています。(3) また、風邪の罹病期間に関しては、ビタミンC 1gでは6%しか短縮しなかった一方、倍の2g投与により約4倍となる26%も罹病期間が短縮しています。

これらの研究から、風邪に対してビタミンCが効果的であること、状態によっては3g〜6gの摂取が推奨されるということが示されます。

つまり、積極的にビタミンCを摂取することで、風邪の予防にもなりますし、風邪の回復を早めることにもつながるのです。ビタミンCをしっかりと摂取することは、風邪に強い身体作りにも寄与します。

<参考文献>
リンク先
(1)
Cochrane Database Syst Rev. 2013 Jan 31;(1):CD000980.
(2)
Can Med Assoc J. 1974 Jul 6; 111(1): 31–36.
(3)
JAMA. 1975;231(10):1038-1042

ここで「ウイルス性呼吸器感染に対するビタミンCの予防・症状軽減効果について」の研究結果をご紹介します。

チリのサンチャゴ市の体育施設の合宿所で、10日間の運動プログラムに参加する学生の風邪症状に対し、ビタミンCの介入試験を実施しました。

1990年、463人の学生がこの10日間プログラムに参加し、風邪症状には自己判断で一般的な解熱剤や風邪薬を服用しました。入所期間中の有症率の減少はみられず、新たに風邪を発症する人も多数いました。


1991年には252人の学生が参加。入所時に風邪症状がある場合は、ビタミンC1gを1時間毎に6回、以後1日3回服用しました。無症状の学生にはビタミンC1gを1日3回投与しました。すると、入所期間中の有症率は徐々に減少し、新たに風邪をひく学生の数もごく少数に抑えられたため、10日目の最終日には風邪症状を訴える人はゼロになりました。


1991年にビタミンCを摂取した学生の風邪の諸症状は、摂取しなかった1990年と比較すると85%減少するという結果が報告されました。 出典:J Manipul Physiol Therap 1999;22:560

この研究結果、ビタミンCによる風邪症状の緩和・発症予防効果を示しています。合宿所のように感染が広がりやすい環境においても、ビタミンCは集団感染を抑える効果があります。すなわち集団でビタミンCを摂取することで、発症時の症状が緩和されるだけでなく、仮に感染したとしても、その後の症状が出にくくなると考えられます。家族全員で毎日1g以上のビタミンCを補給すれば、家庭内での感染予防効果も期待できます。


現代人はビタミンCが不足がち



厚生労働省「日本人の食事摂取基準」では成人のビタミンC推奨摂取量として1日100mgが定められています。しかしこれはビタミンCの欠乏症(壊血病)などの深刻な病気にならない最低限の量。高いレベルの健康を目指すためには1日1000mg、あるいは、医師の多くがビタミンCを1日2000mg以上摂取すべきと考えているというデータもあります(※)。

ビタミンCは食材から摂取することもできますが、熱に弱い性質のため、生での摂取が推奨されます。一般的な野菜のなかでビタミンCが多い赤ピーマン(パプリカ)は、1個当たり約250mgのビタミンCを含んでいるので、毎日4つ~8つほど食べられれば十分なビタミンCを摂取できていると言えますが、それほどの量を生で食べるのはあまり現実的ではありません。ビタミンCが豊富な他の野菜などと組み合わせて、なるべく加熱せずに摂取する必要があります。 また、フルーツなどで補充しようとすると糖質過多になる可能性もあるので注意が必要です。例えばオレンジ1個(可食部100g)に含まれるビタミンCは60mg程度なので、1000mg摂取しようとすると約17個食べなければならない計算になります。

摂取の難しさに加え、ビタミンCは水溶性で過剰分は尿として排出されてしまう特徴があります。100mg摂取しても100%が吸収されるわけではありません。

加工食品やレトルト食が多い現代では、1000mg以上のビタミンCを摂るのは、とても難しいのが現実です。十分なビタミンCを摂取できている人は非常に少ないと言えるでしょう。

※医師と消費者のビタミンCの摂取量に関するアンケート(出典:株式会社スピックによる調査)
https://lypo-c.jp/magazine/archives/4447


サプリメントより効果的!点滴療法のおすすめポイント


食事から摂取しきれない分のビタミンCについては、サプリメントや点滴で補充しましょう。多くのビタミンCサプリメントは、吸収率が低いため、たくさん飲んでも一度に吸収することは難しく、一定量以上の摂取分は尿として体外に排出されてしまう特徴があります。数回に分けて飲むことで身体に必要な量を届けることができますが、一度に血中レベルを大きく上昇させることができないので、治療レベルの効果を求める場合は一般的なサプリメントでは難しいのです。
そこでおすすめなのが「高濃度ビタミンC点滴」です。

点滴により血液中に直接ビタミンCを注入するため、経口では到達できないレベルで血中のビタミンC濃度を高めることができます。その差は実に20〜40倍以上にもなります。 ビタミンCの血中濃度を大きく高めることで、風邪の予防や回復を早めることはもちろん、アレルギー症状の軽減や疲労回復、美容効果、その他様々な病気の予防・治療など、幅広い効果が期待できます。

■点滴とサプリメントの違いに関しては、こちらの記事もご参照ください。
リンク先
【ビタミンC】点滴とサプリメントの違いは【血中濃度は数十倍!】


<高濃度ビタミンC点滴>おすすめ量・頻度・価格


直接血液中に成分を投与できるため、経口では到達できないビタミンC濃度を達成できるのが強みの高濃度ビタミンC点滴。投与量は個人の状態や目的に合わせて調整します。

例えば予防や健康維持が目的であれば、少量の12.5gから25g程度を投与します。風邪・ウイルス疾患の治療を目的とする場合は、25gから50g程度が推奨されています。

効果を最大限発揮するためには、週1回ほどの点滴が理想です。症状が重い場合や早く治したい場合には、連日の点滴をすることも可能です。治療期間は症状によって変わりますので、主治医と相談しましょう。
一般的に高濃度ビタミンC点滴は自費診療になるため、クリニックによって価格設定はおおよそ5,000円から30,000円程度と幅があります。医院の方針や投与量、医師・スタッフの技量、クリニックの立地や設備などによって費用は前後します。

<高濃度ビタミンC点滴>副作用や注意点


高濃度ビタミンC点滴は、基本的に大きな副作用がありません。安心して活用できる点も魅力のひとつです。

ただし、いくつか注意が必要な点もあります。妊娠中の方や糖尿病の方など、一部の人は受けられなかったり、脱水や低血糖の可能性がある場合や体調がすぐれない場合はその日の点滴を控えるという判断も必要になります。これらも一概に言えることではなく、年齢・病状・目的などを、医師が総合的に判断して治療内容を決めていきます。

また、高濃度でビタミンC点滴を受ける場合は、G6PD検査と呼ばれる血液検査を受ける必要があります。日本人には稀ですが、G6PDという赤血球の酵素が遺伝的に欠乏している人は重度の貧血を起こす可能性があるためです。この数値は変化することはないので、初回のみの検査となります。

点滴療法研究会会員クリニックは、25g〜50g以上のビタミンC点滴を行う前に必ずG6PDの検査を実施しています。

その他、心不全や腎不全など、水分負荷が身体に影響を与える病気をお持ちの方には、高濃度ビタミンC点滴は使用できません。高濃度ビタミンC点滴療法が行えるかどうかは、必ず担当医と相談してみましょう。

点滴療法って危険?効果はあるの?種類・副作用・注意点を解説!

高濃度ビタミンC点滴療法を受けるなら認定医クリニックがおすすめ



高濃度ビタミンC点滴療法は、正しく点滴療法を取り扱っているクリニックで、医師と相談の上、使用しましょう。正しい方法で管理された薬剤を、正しい方法で提供しているクリニックにかかることで、効果を最大化できます。
■良いクリニックの選び方に関しては、こちらの記事もご参照ください。
リンク先
【高濃度ビタミンC点滴】ここをおさえて!良いクリニックの選び方

点滴療法のクリニック選びには、点滴療法研究会が発行している認定医資格も参考になります。点滴療法の正しい提供方法など複数の講座を受講した上で試験に合格したクリニックだけが与えられる認定医。クリニック選びに迷った場合は認定医資格をもつクリニックから選ぶのが安心です。

点滴療法研究会ホームページのクリニック検索をぜひご活用ください。


風邪の季節、あなたの健康を守る強い味方 – 高濃度ビタミンC点滴。
寒暖差の激しい季節は特に体調を崩しがち。そんな時こそ、高濃度ビタミンC点滴で体を守りましょう。

高濃度ビタミンC点滴で、あなたの体を内側から強くし、風邪知らずの季節を過ごしましょう。健康な毎日は、ここから始まります。

■高濃度ビタミンC点滴の予防・治療に関しては、こちらの記事もご参照ください。
リンク先
【風邪・インフルエンザなどの感染症】高濃度ビタミンC点滴で早めの対策!
つらい【帯状疱疹】に朗報! 医師が勧める【高濃度ビタミンC点滴】の効果とは

この記事の監修医師

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