エキスパートインタビュー
森 吉臣
1968年日本大学医学部卒業、1972年日本大学大学院医学研究科修了。医学博士。医療法人啓仁会追浜中央病院内科・皮膚科勤務。米国カリフォルニア大学医学部付属病院腎研究室勤務。日本大学医学部病理学助教。1984年獨協医科大学病理学教授、越谷病院副院長を経て、東京予防医療クリニック(https://www.tokyo-yobo.com/)を開院。著書に「アンチエイジングがよくわかる本」(技術評論社)「とっておきのデトックス健康法」(しののめ出版)などがある。 獨協医科大学名誉教授 |
1.点滴療法を始めるきっかけについてお聞かせ下さい。
私がアンチエイジング医療に興味を覚えた頃は、まだ日本ではアンチエイジング研修はほとんど出来なかった時代でしたから、まず米国抗加齢医学会に参加しました。学会を通してキレーション療法やホルモン補充療法などのセミナーを探し、何度か渡米して勉強をする中で、点滴療法の重要性を学びました。
2.点滴療法をどこで修得しましたか?
米国でのセミナーで知識を得ていましたので、テキストを参考にキレーション点滴、それにビタミンやプラセンタなどの点滴をクリニックで行っていました。
3.点滴療法の師匠はいらっしゃいますか?
高濃度ビタミンC点滴を、柳澤先生に直接ご指導頂きました。細かいところまで教えて頂き、点滴療法に自信が持てるようになりましたので、私の師匠として尊敬しています。
4.これまでに印象に残っている患者さんについてお話しください。
おひとりは、手拳大の大腸癌肝転移が2個ある男性で、当院の高濃度ビタミンC点滴で、殆ど元気になり転移も30%縮小した60代の男性が、某癌専門病院の医師から癌新薬の誘いがあり入院して帰らぬ人となった患者さんです。この方は印象に残るだけでなく悔しい気持ちでいっぱいです。 もうひとりは、グルタチオン点滴とオゾン療法でパーキンソン病が嘘のように良くなった60代の女性です。彼女の満面の笑顔は医者冥利に尽きます。
5.点滴療法研究会の会員へメッセージをお願いします。
釈迦に説法でしょうが、第1に常に患者側に立つこと、第2に常に医療の最新知識と技術に精進すること、これが医師の使命です。この基本を忘れずお互いに頑張りましょう。
6.東京予防医療クリニックについて。
老医師が、日本に統合医療を駆使して予防医療(アンチエイジング医療)を普及定着させることを夢見ながら頑張っているクリニックです。これからの柱には遺伝子医療と再生医療をと準備・研究中です。
7.今後特に注目をされると思われる点滴療法の分野は?
オゾン療法は究極のアンチエイジング療法で、私は血液バイタル療法と呼んでいます。これから血液オゾン療法の普及の活動に力を注ごうと思っています。高濃度ビタミンC療法との相性が抜群です。
8.点滴療法など自由診療分野の将来性についてお話しください。
点滴療法研究会が推進している治療法、そして考え方は日本国民にとって、とても有益だと思います。この将来性は研究会の普及活動次第と思います。研究会が日本の医療変革の起爆剤になることを期待しています。